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臨床統計
乾癬患者におけるアダリムマブ治療継続率—熊本大学における検討
Drug survival rate of adalimumab in psoriatic patients in Kumamoto University
渡邉 千夏
1
,
梶原 一亨
1
,
市原 麻子
1
,
尹 浩信
1
Chinatsu WATANABE
1
,
Ikko KAJIHARA
1
,
Asako ICHIHARA
1
,
Hironobu IHN
1
1熊本大学大学院皮膚病態治療再建学分野
1Department of Dermatology and Plastic Surgery, Faculty of Life Sciences, Kumamoto University, Kumamoto, Japan
キーワード:
乾癬
,
アダリムマブ
,
継続率
Keyword:
乾癬
,
アダリムマブ
,
継続率
pp.921-924
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205869
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要約 当科でアダリムマブによる治療を行った乾癬患者の継続率,中止理由を検討した.後ろ向き研究で,アダリムマブ初回投与から1年以上経過した尋常性乾癬,関節症性乾癬患者31人を対象とした.男性25例,女性6例,開始時年齢は52.4±12.5歳,投与前PASI 11.4±12.0であった.尋常性乾癬,関節症性乾癬を合わせた全患者の1年継続率は67.7%,2年継続率は50.0%であった.治療継続中央値は尋常性乾癬で88.0週,尋常性乾癬および関節症性乾癬合計で102.5週であった.また初回投与から1年経過した患者の投与中止理由の内訳は,70.0%が効果不十分,20.0%が有害事象,10.0%がその他であった.初回投与から2年経過した患者の投与中止理由の内訳は,58.3%が効果不十分,16.7%が有害事象,25.0%がその他であった.その他には,転居や自己中断が含まれた.有害事象による中止理由の内訳は治療開始から1年経過した患者では蜂窩織炎,投与部位の発赤腫脹が1例ずつ,2年以上経過した患者では間質性肺炎,毛包炎を1例ずつ認めた.
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