Japanese
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特集 角化症・炎症性角化症
アダリムマブによる治療中に乾癬性関節炎から汎発性膿疱性乾癬へ移行した1例
Development of Generalized Pustular Psoriasis During Adalimumab Treatment in a Patient with Psoriatic Arthritis
尾本 百香
1
,
葉山 惟大
1
,
藤田 英樹
1
,
照井 正
1
Momoka OMOTO
1
,
Koremasa HAYAMA
1
,
Hideki FUJITA
1
,
Tadashi TERUI
1
1日本大学医学部附属板橋病院,皮膚科(主任:照井 正教授)
キーワード:
汎発性膿疱性乾癬
,
逆説的反応
,
顆粒球単球吸着除去療法
,
アダリムマブ
,
乾癬性関節炎
Keyword:
汎発性膿疱性乾癬
,
逆説的反応
,
顆粒球単球吸着除去療法
,
アダリムマブ
,
乾癬性関節炎
pp.597-601
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001340
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67歳,男性。38年前に尋常性乾癬と診断され外用治療を行っていた。10年前に膝関節痛が出現し,乾癬性関節炎と診断され,メトトレキサート(MTX)を開始した。2年前に腎機能異常のためMTXを中止し,TNF-α阻害薬のアダリムマブを開始し経過良好であった。しかし36回目の投与3日後,38°C台の発熱と,皮疹は膿疱を伴い急激に増悪した。病理組織でKogoj海綿状膿疱がみられ,汎発性膿疱性乾癬への移行と考えた。顆粒球単球吸着除去療法を計5回施行し一旦寛解したが,2週間ほどで皮疹が再燃したため,IL-17阻害薬のセクキヌマブを開始し現在まで寛解状態である。TNF-α阻害薬で治療中に発症した汎発性膿疱性乾癬であり,TNF-α阻害薬による逆説的反応の関与が考えられた。
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