Japanese
English
症例報告
左足底に生じた結節性偽痛風の1例
A case of tophaceous pseudogout of the left planta
小田 俊輔
1
,
伏間江 貴之
1
,
角田 朝子
1
,
高杉 亜里紗
1
,
川北 梨乃
1
,
白石 淳一
2
,
吉田 哲也
1
Shunsuke ODA
1
,
Takayuki FUSUMAE
1
,
Asako TSUNODA
1
,
Arisa TAKASUGI
1
,
Rino KAWAKITA
1
,
Junichi SHIRAISHI
2
,
Tetsuya YOSHIDA
1
1独立行政法人国立病院機構東京医療センター皮膚科
2独立行政法人国立病院機構東京医療センター病理検査科
1Division of Dermatology, National Hospital Organization Tokyo Medical Center, Tokyo, Japan
2Division of Pathology, National Hospital Organization Tokyo Medical Center, Tokyo, Japan
キーワード:
結節性偽痛風
,
痛風結節
Keyword:
結節性偽痛風
,
痛風結節
pp.905-909
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205866
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要約 68歳,女性.初診6年前に左足底に皮下腫瘤を自覚.増大傾向で疼痛を伴うようになったため,初診3年前に他院皮膚科を受診した.無治療で経過観察をされていたが,疼痛が増強したため当科初診した.初診時,左足底に径約3cm大の圧痛を伴う弾性硬〜石様硬の皮下腫瘤を認めた.超音波検査では比較的境界明瞭で内部不均一な低エコー病変で,石灰化像は認めなかった.部分生検の病理組織像では,真皮の広範囲に裂隙を伴う好酸性の無構造物質と,それに対する異物反応を認めており,痛風結節や結節性偽痛風を疑った.疼痛が残存するため腫瘍全摘出術を施行.偏光顕微鏡でピロリン酸カルシウム結晶を確認し,結節性偽痛風と診断した.結節性偽痛風と痛風結節との鑑別には偏光顕微鏡の所見が必須であるため,生検時にチョーク状物質を認めた際にはホルマリン固定を行わないよう検体処理に注意を要する.
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