Japanese
English
症例報告
Lupus erythematosus profundusに伴う脱毛にヒドロキシクロロキンが著効した1例
A case of lupus erythematosus profundus associated alopecia successfully treated with hydroxychloroquine
髙野 陽子
1
,
大嶋 雄一郎
1
,
高間 寛之
1
,
渡辺 大輔
1
,
野畑 宏伸
2
Yoko TAKANO
1
,
Yuichiro OSHIMA
1
,
Hiroyuki TAKAMA
1
,
Daisuke WATANABE
1
,
Hironobu NOBATA
2
1愛知医科大学皮膚科
2愛知医科大学腎臓・リウマチ膠原病内科
1Department of Dermatology, Aichi Medical University School of Medicine, Nagakute, Japan
2Department of Nephrology and Rheumatology, Aichi Medical University School of Medicine, Nagakute, Japan
キーワード:
深在性エリテマトーデス
,
脱毛
,
ヒドロキシクロロキン
Keyword:
深在性エリテマトーデス
,
脱毛
,
ヒドロキシクロロキン
pp.578-582
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205795
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要約 46歳,男性.特発性血小板減少症で当院内科にて経過観察中であった.当科初診約2年前より尿蛋白,尿潜血,関節痛,頭部のびまん性脱毛が出現し,精査の結果,全身性エリテマトーデスと診断された.プレドニゾロン(PSL),タクロリムス内服で腎障害,低補体血症は改善したが,頭部のびまん性脱毛はステロイド外用するも改善しないため当科に紹介された.当科初診時は頭部全体にやや陥凹した脱毛斑が多発していた.右側頭部の脱毛部より生検し,毛囊の萎縮,小葉性脂肪織炎を認め,深在性エリテマトーデスに伴う脱毛と診断した.ジアミノジフェニルスルホン(DDS)内服するも難治であり,ヒドロキシクロロキン(HCQ)内服を開始した.内服5か月で側頭部にも発毛がみられ,内服14か月で脱毛は著明に改善した.HCQはDDS,PSL,免疫抑制剤と比べても副作用が少ない薬剤である.欧米のガイドラインで第一選択になっており本邦でも積極的に使用すべきと考える.
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