Japanese
English
症例報告
前頭筋に生じ骨膜への浸潤を認めたサルコイドーシスの1例
A case of sarcoidosis arising from the frontal muscle and invading the periosteum
河合 匡子
1
,
中村 元泰
1
,
木村 理沙
1
,
野手 康宏
2
,
中道 美保
3
,
石河 晃
1
Kyoko KAWAI
1
,
Motoyasu NAKAMURA
1
,
Risa KIMURA
1
,
Yasuhiro NODE
2
,
Miho NAKAMICHI
3
,
Akira ISHIKO
1
1東邦大学医学部皮膚科
2東邦大学医学部脳神経外科
3東邦大学医学部形成外科
1Department of Dermatology, School of Medicine, Toho University, Tokyo, Japan
2Department of Neurosurgery, School of Medicine, Toho University, Tokyo, Japan
3Department of Plastic Surgery, School of Medicine, Toho University, Tokyo, Japan
キーワード:
サルコイドーシス
,
筋サルコイドーシス
,
腫瘤型
,
前額部
,
骨膜浸潤
Keyword:
サルコイドーシス
,
筋サルコイドーシス
,
腫瘤型
,
前額部
,
骨膜浸潤
pp.221-226
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205656
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要約 41歳,男性.初診4か月前に右前額部に径12mmの皮下結節を自覚し当院形成外科を受診した.局所麻酔下に生検を施行し病理組織標本で脂肪織,前頭筋内,前頭筋直下に非乾酪性肉芽腫を認めたため当科を紹介受診した.病理組織学的にサルコイドーシスと診断し頭部MRI検査を施行したところ頭蓋骨直上から脂肪織にかけて9×5mmの結節影を認めた.自然消退を期待し経過観察していたが,結節が増大したため当院脳神経外科へ依頼し,全身麻酔下に結節を摘出した.結節は骨膜内に存在し病理は生検時と同様にサルコイドーシスの所見であった.以上より前頭筋から生じ骨膜および脂肪織へ浸潤した腫瘤型筋サルコイドーシスと診断した.腫瘤型筋サルコイドーシスは四肢に生じることがほとんどであり顔面に生じた症例は本邦において自験例を含め3例のみと稀である.これまで骨膜や脂肪織へ浸潤した報告はなく前頭筋が非常に薄いため他組織へ浸潤したと推測した.
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