Japanese
English
症例報告
下肢に多発した腫瘤型筋サルコイドーシスの1例
A case of nodular type of muscular sarcoidosis with multiple lesions on the legs
萩原 宏子
1
,
竹中 祐子
1
,
林 伸和
1
,
川島 眞
1
Hiroko HAGIWARA
1
,
Yuko TAKENAKA
1
,
Nobukazu HAYASHI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University,Tokyo,Japan
キーワード:
筋サルコイドーシス
,
腫瘤型
,
MRI
Keyword:
筋サルコイドーシス
,
腫瘤型
,
MRI
pp.553-556
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102359
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 62歳,女性.初診の3年前に検診で縦隔リンパ節腫脹を指摘され,生検にてサルコイドーシスと診断された.2年前より左大腿伸側と左下腿屈側に皮下腫瘤が出現した.初診時,左大腿伸側に3×2cm大,左下腿屈側に6×3cm大の弾性硬に触れる皮下腫瘤を認め,軽度の圧痛を伴っていた.被覆皮膚に変化は認めない.MRIで両側の外側広筋と左腓腹筋,右前脛骨筋に,辺縁は高信号域,内部は低信号域を呈する腫瘤を認め,左下腿腫瘤の生検で,病理組織学的に筋層内に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めた.以上より,腫瘤型筋サルコイドーシスと診断した.その後の経過観察で圧痛の増強と腫瘤の新生を認め,ステロイド内服を検討中である.腫瘤型では,自然軽快することもあるが,増大して自覚症状が出現することもあり,慎重な経過観察が重要と考えられた.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.