Japanese
English
症例報告
関節症性乾癬患者に生じたウステキヌマブによる間質性肺炎の1例
A case of interstitial pneumonia during ustekinumab treatment in a patient with psoriatic arthritis
陶守 真貴子
1,2
,
杉山 聖子
1,2
,
桑原 千晶
1,2
,
片山 智恵子
1,2
,
青山 裕美
1,2
Makiko SUEMORI
1,2
,
Seiko SUGIYAMA
1,2
,
Chiaki KUWABARA
1,2
,
Chieko KATAYAMA
1,2
,
Yumi AOYAMA
1,2
1川崎医科大学総合医療センター皮膚科
2川崎医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Kawasaki Medical School General Medical Center, Okayama, Japan
2Department of Dermatology, Kawasaki Medical School, Kurashiki, Japan
キーワード:
ウステキヌマブ
,
間質性肺炎
,
生物学的製剤
,
KL-6
Keyword:
ウステキヌマブ
,
間質性肺炎
,
生物学的製剤
,
KL-6
pp.140-144
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205638
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要約 61歳,男性.それまで尋常性乾癬と診断されていたが関節症性乾癬を発症した.アダリムマブ(ADA),次にウステキヌマブ(UST)で加療したところ,皮疹,関節痛が増悪したためADAを再投与した.投与中に血清KL-6値(以下KL-6)が徐々に上昇した.胸部CTの変化と呼吸器症状がなかったため継続投与が可能であった.その後二次無効になり,再度USTに変更したところ2回投与後にKL-6が再上昇し,胸部CTですりガラス状陰影が出現した.薬剤性間質性肺炎と診断しUSTを中止した.KL-6は徐々に低下し,皮疹,関節痛が再燃したためセクキヌマブを導入した.その後KL-6の増加と,胸部CTで異常は生じていない.TNF-α阻害薬に比べ,USTによる間質性肺炎の文献報告数は少ないが,投与前にKL-6高値の場合間質性肺炎を発症する可能性があるので,投与開始後定期的にKL-6の測定,胸部CTを行う必要があると考えた.
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