Japanese
English
症例報告
肝酵素値上昇を伴ったマイコプラズマ感染による結節性紅斑
Erythema nodosum with the elevation of liver enzyme values induced by mycoplasma
西 薫
1,2
,
中村 哲史
1
,
橋本 喜夫
1
,
水元 俊裕
1
,
飯塚 一
2
Kaoru NISHI
1,2
,
Satoshi NAKAMURA
1
,
Yoshio HASHIMOTO
1
,
Toshihiro MIZUMOTO
1
,
Hajime IIZUKA
2
1旭川厚生病院皮膚科
2旭川医科大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Asahikawa-Kosei General Hospital,Asahikawa,Japan
2Department of Dermatology,Asahikawa Medical College,Asahikawa,Japan
キーワード:
結節性紅斑
,
肝酵素上昇
,
マイコプラズマ
Keyword:
結節性紅斑
,
肝酵素上昇
,
マイコプラズマ
pp.501-504
発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102349
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 44歳,女性.38.5℃の発熱,安静により解熱後,2008年6月11日頃より両下肢に痛みを伴う紅斑が出現し,徐々に拡大してきた.初診時両膝から足首にかけて,鶏卵大までの鮮紅色から淡紅色の有痛性紅斑がみられ,一部に紫斑を認めた.初診時発熱はなかったが,血液検査で白血球値,CRP,肝酵素値が上昇していた.皮下脂肪織の葉間結合組織へ組織球,リンパ球,好中球が浸潤していた.マイコプラズマ抗体(PA法:IgM+IgG)が6月17日に160倍,6月20日に640倍,マイコプラズマ迅速検査(EIA法:IgM)陽性であった.以上の臨床像,臨床経過,検査結果より,マイコプラズマ感染症による結節性紅斑と診断した.クラリスロマイシン400mg内服により,1週間ほどで皮疹は改善し,肝酵素も正常化した.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.