Japanese
English
症例報告
皮膚Rosai-Dorfman病の1例
A case of cutaneous Rosai-Dorfman disease
北村(柴田) 真悠
1,2
,
山田 茂憲
2
,
川上 千佳
2
,
椋本 祥子
2
,
岡田 悦子
1
,
中村 元信
1
Mayuu KITAMURA(SHIBATA)
1,2
,
Shigenori YAMADA
2
,
Chika KAWAKAMI
2
,
Syouko MUKUMOTO
2
,
Etsuko OKADA
1
,
Motonobu NAKAMURA
1
1産業医科大学皮膚科学教室
2九州労災病院皮膚科
1Department of Dermatology, University of Occupational and Environmental Health, Kitakyusyu, Japan
2Division of Dermatology, Kyushu Rosai Hospital Kitakyusyu, Japan
キーワード:
emperipolesis
,
CD1a陰性
,
CD68陽性
,
S100蛋白陽性
Keyword:
emperipolesis
,
CD1a陰性
,
CD68陽性
,
S100蛋白陽性
pp.41-45
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205295
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要約 62歳,女性.数日前から両側季肋部に表皮と連続性のある硬い皮下結節を自覚し受診した.皮膚生検では脂肪織炎の所見で経過観察とした.初診から2年後に再生検し,皮下脂肪織を中心に形質細胞様細胞のびまん性浸潤やリンパ濾胞を認めた.皮下結節を全摘出したところ,CD68陽性,S100蛋白陽性,CD1a陰性の大型の組織球の増殖とemperipolesisを認めた.皮膚以外の臓器病変や検査異常を認めず,皮膚Rosai-Dorfman病と診断した.2度の生検では非特異的所見であったが,全摘出標本の仔細な検討により確定診断に至った.本邦における皮膚Rosai-Dorfman病は調べえた限り25例と少数で,その臨床所見もさまざまである.原因や治療法は確立されていないが,経過は良好だった.今後,さらに皮膚Rosai-Dorfman病の症例が蓄積され,治療法が確立されることが待たれる.
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