Japanese
English
今月の症例
皮膚Rosai-Dorfman病の1例
A case of cutaneous Rosai-Dorfman disease
岡田 玲奈
1
,
森 布衣子
1
,
木花 いづみ
1
,
栗原 誠一
2
Rena OKADA
1
,
Nuiko MORI
1
,
Izumi KONOHANA
1
,
Seiichi KURIHARA
2
1平塚市民病院皮膚科
2湘南皮膚科
1Division of Dermatology,Hiratsuka City Hospital,Hiratsuka,Japan
2Shonan Dermatology Clinic,Hiratsuka,Japan
キーワード:
Rosai-Dorfman病
,
emperipolesis
Keyword:
Rosai-Dorfman病
,
emperipolesis
pp.954-957
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102152
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要約 40歳,女性.3年前,左膝に自覚症状のない径2.5cm大の紅色結節が出現した.各種培養,病理組織検査など施行したが確定診断には至らず,皮疹は自然消退した.その後も時折,小丘疹の出没は認めていたが,3か月前より軀幹・四肢に毛囊炎様の紅色丘疹が出現し,症状が増悪した.病理組織学的に真皮から皮下脂肪織にかけてリンパ球,好中球,好酸球,組織球よりなる稠密な細胞浸潤があり,組織球の細胞質内に無傷のリンパ球・好中球の所見(emperipolesis)を認めた.全身症状,頸部リンパ節腫脹など,節外病変は認めず,皮膚Rosai-Dorfman病と診断した.数週から数か月の経過で皮疹は平坦化し,色素沈着を残して消退した.毛囊周囲の細胞浸潤が認められ,毛囊炎に対する組織球の過剰な反応として形成された可能性が示唆された.
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