Japanese
English
症例報告
広範囲な皮膚潰瘍を生じ著明な好酸球浸潤を伴った白血球破砕性血管炎の1例
A case of leukocytoclastic vasculitis with prominent eosinophilic infiltration, presenting with widespread skin ulcers
川本 友子
1
,
廣畑 彩希
1
,
坂本 幸子
1
,
西野 洋輔
1
,
池上 隆太
1
Tomoko KAWAMOTO
1
,
Ayaki HIROHATA
1
,
Sachiko SAKAMOTO
1
,
Yousuke NISHINO
1
,
Ryuta IKEGAMI
1
1独立行政法人地域医療推進機構大阪病院皮膚科
1Division of Dermatology, Japan Community Health care Organization Osaka Hospital, Osaka, Japan
キーワード:
白血球破砕性血管炎
,
好酸球
,
胃癌
,
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
腫瘍関連性血管炎
Keyword:
白血球破砕性血管炎
,
好酸球
,
胃癌
,
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
腫瘍関連性血管炎
pp.47-51
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205296
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要約 78歳,男性.初診の9日前,足背に紅斑を自覚.数日の経過で皮疹は急激に拡大し,両前腕,臀部,両下肢に大小の紫斑,水疱を生じ,黒色痂疲を付す広範囲な潰瘍も出現した.同時に発熱,頻回の下痢,全身倦怠感を認め入院した.病理組織学的には脱顆粒を示す著明な好酸球浸潤を伴う白血球破砕性血管炎を認めた.血管炎に対し,メチルプレドニゾロンによるステロイドハーフパルスを施行したところ症状は速やかに終息,現在ステロイドを漸減しているが再燃なく経過している.鑑別診断として,好酸球性多発血管炎性肉芽腫症,IgA血管炎,薬剤性血管炎,また経過中に早期胃癌が発覚したことから腫瘍関連血管炎を鑑別に挙げた.
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