Japanese
English
症例
前腕に発症したVenous Aneurysmの1例
Venous Aneurysm Arising in the Forearm
岩間 英明
1
,
芳賀 貴裕
1
Eimei IWAMA
1
,
Takahiro HAGA
1
1気仙沼市立病院,皮膚科(主任:芳賀貴裕科長)
キーワード:
venous aneurysm
,
前腕
,
橈側皮静脈
,
患肢挙上
,
圧迫
Keyword:
venous aneurysm
,
前腕
,
橈側皮静脈
,
患肢挙上
,
圧迫
pp.545-548
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001320
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80歳,女性。1年半前に出現し漸増傾向のある左前腕の皮下腫瘤を主訴に当科を受診した。左前腕橈側に15mm大の灰青色調に透見される弾性軟の皮下腫瘤があり,上肢挙上や用手的圧迫で虚脱した。超音波検査,3D-CTアンギオグラフィで橈側皮静脈に連続する囊腫状腫瘤であることがわかった。局所麻酔下に腫瘤を摘出した。病理組織学的には,赤血球が充満する,拡張した静脈壁の構造をもつ管腔がみられた。中膜の菲薄化が散見され,venous aneurysmと診断した。血管系腫瘍を疑う皮下腫瘤を診察する際には,本疾患を鑑別疾患のひとつとして考えることが必要だと考えた。本疾患を疑った際に,患肢挙上や用手的圧迫は簡便で有用な検査である。
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