Japanese
English
症例報告
Spindle cell lipomaの3例
Three cases of spindle cell lipoma
沢辺 優木子
1,2
,
田中 隆光
1
,
生野 由起
1
,
深谷 早希
1
,
林 耕太郎
1
,
大西 誉光
1
,
直海 明里
2
,
尾松 淳
2
,
三井 浩
2
,
渡辺 晋一
1
,
多田 弥生
1
Yukiko SAWABE
1,2
,
Takamitsu TANAKA
1
,
Yuki SHONO
1
,
Saki FUKAYA
1
,
Kotaro HAYASHI
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Akari NAOMI
2
,
Jun OMATSU
2
,
Hiroshi MITSUI
2
,
Shinichi WATANABE
1
,
Yayoi TADA
1
1帝京大学医学部皮膚科学講座
2同愛記念病院皮膚科
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine, Tokyo, Japan
2Division of Dermatology, Doai memorial hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
spindle cell lipoma
,
紡錘形細胞
,
免疫組織化学染色
,
画像検査
Keyword:
spindle cell lipoma
,
紡錘形細胞
,
免疫組織化学染色
,
画像検査
pp.793-798
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205527
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要約 症例1:56歳,男性.4年来の右鼠径部の3×4cm大の皮下結節.症例2:67歳,男性.約4年来の左後頸部の4×4cm大の腫瘤.症例3:50歳,男性.約2年来の前胸部の母指頭大の皮下結節.いずれも自覚症状なく徐々に増大した.それぞれ境界明瞭で弾性軟に触知し,下床との可動性は良好で,すべて全摘した.病理組織学的には皮下の線維性被膜に囲まれた腫瘤で,成熟脂肪細胞と紡錘形細胞の増生からなり,間質には膠原線維が混在していた.全例とも紡錘形細胞はCD34陽性であり,症例3では粘液基質が多かった.MRIでは,脂肪抑制のある内部が不圴一な腫瘍であるが,脂肪抑制は腫瘍内部の脂肪成分の多寡により左右される.また紡錘形細胞の部分はT1・T2で低信号を呈するが,症例によって粘液基質など構成成分の偏りがあるため内部の信号強度は一定しない.また病理組織像の多彩さから,pleomorphic lipoma,myxolipomaなど他の脂肪腫や悪性のliposarcomaなどと鑑別が必要である.
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