Japanese
English
症例報告
アートメイクにより皮膚サルコイド反応が多発してみられ肺門リンパ節が腫脹した1例
A case of cutaneous sarcoid reaction with bilateral hilar lymphadenopathy induced by cosmetic tattoo
奈古 利恵
1
,
船坂 陽子
1
,
神崎 亜希子
1
,
青山 純一
2
,
福本 裕子
3
,
佐伯 秀久
1
Toshie NAKO
1
,
Yoko FUNASAKA
1
,
Akiko KANZAKI
1
,
Junichi AOYAMA
2
,
Yuko FUKUMOTO
3
,
Hidehisa SAEKI
1
1日本医科大学皮膚科教室
2日本医科大学呼吸器内科学教室
3日本医科大学循環器内科学教室
1Department of Dermatology, Nippon Medical School, Tokyo, Japan
2Department of Respiratory Medicine, Nippon Medical School, Tokyo, Japan
3Department of Cardiovascular Medicine, Nippon Medical School, Tokyo, Japan
キーワード:
皮膚サルコイド
,
アートメイク
,
眉毛
,
アイライン
,
刺青
Keyword:
皮膚サルコイド
,
アートメイク
,
眉毛
,
アイライン
,
刺青
pp.307-312
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205033
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要約 41歳,女性.10年前から眉・アイラインのアートメイクを繰り返していた.初診の2か月前よりアートメイク部の皮膚が硬結を伴って隆起し,2週前より交通事故による左上口唇の瘢痕部および両下肢に4か所結節が生じた.左上口唇および大腿の結節は病理組織学的にどちらも非乾酪性類上皮細胞肉芽腫の像を呈していた.胸部CTで両側肺門リンパ節腫脹があったが,他の臓器病変は伴わず,サルコイドーシスの診断基準は満たさなかった.眉毛部にはステロイド,アイライン部にはタクロリムス軟膏を外用し,4か月後には皮膚病変および両側肺門リンパ節腫脹ともに改善した.アートメイク部に限らず,他の部位にも皮疹が多発した場合は,全身の評価をしておく必要がある.自験例ではアートメイクにより,何らかのサルコイドーシス類似の反応が一過性に引き起こされたことが推測された.
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