Japanese
English
症例報告
眉毛部アートメイク部に生じた両側肺門リンパ節腫脹を伴う皮膚サルコイド反応の1例
A case of cosmetic tattoo-associated cutaneous sarcoid reaction on the eyebrows with bilateral hilar lymphadenopathy
山岸 大樹
1
,
菊池 荘太
1
,
市川 晶博
2
,
出来尾 格
1
,
朝比奈 昭彦
1
Hiroki YAMAGISHI
1
,
Sota KIKUCHI
1
,
Akihiro ICHIKAWA
2
,
Itaru DEKIO
1
,
Akihiko ASAHINA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
2東京慈恵会医科大学呼吸器内科学講座
1Department of Dermatology, The Jikei University, Tokyo, Japan
2Department of Pulmonology, The Jikei University, Tokyo, Japan
キーワード:
皮膚サルコイド
,
アートメイク
,
刺青
,
眉毛
Keyword:
皮膚サルコイド
,
アートメイク
,
刺青
,
眉毛
pp.587-591
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206739
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要約 44歳,女性.5年前から眉毛部のアートメイクを1年毎に繰り返していた.初診4か月前にアートメイクを行ったところ,施術後1か月ほどで施術部全体の皮膚が硬結を伴い隆起してきた.初診時,施術部に一致した茶褐色の光沢を伴う結節があり,皮膚生検を施行した.病理組織学的には,Langhans型多核巨細胞を伴う非乾酪性類上皮肉芽腫を認めた.胸部CTで両側肺門リンパ節の腫脹がみられたが,他の臓器病変を認めず,サルコイドーシスの診断基準は満たさなかった.以上の所見より,皮膚サルコイド反応と診断した.副腎皮質ステロイドの外用やフルドロキシコルチドテープの貼付を行ったが改善に乏しく,約1年間,月に一度の副腎皮質ステロイドの局注を行ったところ,軽度の色素沈着を残して隆起は消退した.皮膚サルコイド反応を生じる患者では,全身検索を行う必要があると考えた.
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