Japanese
English
綜説
いわゆるWeber-Christian脂肪織炎—慢性関節リウマチとの関係
SO-CALLED WEBER-CHRISTIAN PANNICULITIS
斉藤 隆三
1
,
鎌田 直子
1
,
堀 嘉昭
1
Ryuzo SAITO
1
,
Naoko KAMATA
1
,
Yoshiaki HORI
1
1北里大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kitasato University School of Medicine
pp.9-15
発行日 1975年1月1日
Published Date 1975/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201377
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全身の脂肪組織の系統的疾患であるWeber—Christian病(以下W-Chr病と略記)の原因は不明であるが1,2),脂肪代謝異常,感染アレルギー,膠原病ことに脂肪組織に対する自己免疫などの考え方がある.また,膵疾患に伴う場合のように原因の明らかな病変を症候性のW-Chr症候群)とし,エリテマトーデスなどの皮下脂肪組織の壊死性血管炎ないし内腔の狭窄をきたす血管変化によつてLipolyseを起こす場合をW-Chr病様症状(W-Chr脂肪織炎)とまとめることがある4).
われわれは,慢性関節リウマチ(以下RAと略記)の患者の経過中に主として下肢に有痛性皮下結節を生じ,組織学的にW-Chr病を考えるに至つた症例を経験し,また,骨髄炎症状の既往のあることなどから,骨と関節の変化を中心にW-Chr病を眺め,RAとの関連性について若干の考察を行つた.
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