Japanese
English
症例報告
毛細血管拡張により診断に至ったlimited cutaneous systemic sclerosisの2例
Two cases of limited cutaneous systemic sclerosis diagnosed by telangiectasia
八代 聖
1
,
種本 紗枝
1
,
崎山 とも
1
,
布袋 祐子
1
Kiyoshi YASHIRO
1
,
Sae TANEMOTO
1
,
Tomo SAKIYAMA
1
,
Yuko FUTEI
1
1荻窪病院皮膚科
1Division of Dermatology Ogikubo Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
全身性強皮症
,
限局皮膚硬化型
,
毛細血管拡張
,
Rendu-Osler-Weber(ROW)型
Keyword:
全身性強皮症
,
限局皮膚硬化型
,
毛細血管拡張
,
Rendu-Osler-Weber(ROW)型
pp.1009-1013
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204611
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要約 症例1:66歳,女性.下口唇の出血を主訴に来院した.診察時に,口唇に多発する毛細血管拡張を認めた.症例2:55歳,女性.部分抜爪後の足趾難治性潰瘍を主訴に来院した.診察時に,口唇,口腔粘膜,前胸部,手指腹に多発する毛細血管拡張を認めた.前者で四肢末端の皮膚硬化あり,両者にRaynaud現象,爪上皮出血点を認め,抗セントロメア抗体陽性であることから,限局皮膚硬化型全身性強皮症と診断した.後者の血管拡張部の組織では真皮浅層の毛細血管拡張を認めた.全身検索では両者で逆流性食道炎を認めるのみであり,他の臓器病変や皮膚の石灰沈着はなかった.口腔粘膜の毛細血管拡張は,限局皮膚硬化型全身性強皮症に特徴的であり,皮膚硬化を欠く早期例にも高率に認めることから,診断に有用であるため,報告した.
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