Japanese
English
症例報告
著明な毛細血管拡張を伴ったリポイド類壊死症の1例
A case of necrobiosis lipoidica accompanying remarkable telangiectasia
玉川 理沙
1
,
加藤 則人
1
,
岸本 三郎
1
Risa TAMAGAWA
1
,
Norito KATOH
1
,
Saburo KISHIMOTO
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚病態制御学
1Department of Dermatology,Kyoto Prefectural University of Medicine,Graduate School of Medical Science
キーワード:
リポイド類壊死症
,
糖尿病
,
血行障害
,
毛細血管拡張
Keyword:
リポイド類壊死症
,
糖尿病
,
血行障害
,
毛細血管拡張
pp.33-35
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100483
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 72歳,女性.59歳時に脳梗塞の既往があり,62歳から糖尿病を発症した.1991年,周囲に毛細血管拡張を伴う淡紅色硬結性局面が背部に出現したため受診した.病理組織学的に肉芽腫性疾患と診断した.その後,毛細血管拡張は残ったが,硬結は自然消退した.2003年2月,右上腕に皮下硬結が出現し,皮疹が徐々に拡大し,2004年2月再来時,右上腕に自覚症状のない類円形の赤紫色,鶏卵大の皮下硬結があり,周囲に毛細血管拡張を伴っていた.病理組織学的に真皮全層に広範囲に膠原線維が変性し,多核巨細胞,類上皮細胞,リンパ球からなる肉芽腫が多数認められた.リポイド類壊死症と診断した.右上腕の硬結は,生検1週間後,表面が一部潰瘍化するとともに次第に縮小し,2か月で毛細血管拡張を残して消退した.その後,硬結や潰瘍の再発はない.
玉川理沙,他:臨皮60:33-35,2006
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.