Japanese
English
症例報告
イミキモドクリーム外用が奏効した外陰部Bowen病の1例
A case of vulval Bowen's disease successfully treated with topical imiquimod cream
倉石 夏紀
1
,
須藤 麻梨子
1
,
岡田 悦子
1
,
永井 弥生
1
,
石川 治
1
Natsuki KURAISHI
1
,
Mariko SUTO
1
,
Etsuko OKADA
1
,
Yayoi NAGAI
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学
1Department of Dermatology, Gunma University Graduate School of Medicine, Maebashi, Japan
キーワード:
Bowen病
,
イミキモドクリーム
,
外陰部
Keyword:
Bowen病
,
イミキモドクリーム
,
外陰部
pp.213-216
発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204349
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要約 61歳,女性.約9か月前から掻痒を伴う皮疹が外陰部に出現した.初診時,会陰部の後交連から肛門部にかけて,びらんを混じた不整形の紅斑と小結節がみられた.病理組織学的に表皮の不規則な肥厚と全層で異型性・多形性のある表皮細胞が増殖していたことからBowen病と診断した.入院後のCTで発見された腎癌の治療が優先されたこと,Bowen病の外科的切除が困難な部位であったため,イミキモドクリーム外用治療を開始した.週3回,計12回の外用治療後,臨床・病理組織学的に寛解した.外用中に副反応として軽度の紅斑・びらんを生じたが,外用中止とともに速やかに改善した.イミキモドクリームは日光角化症に対し適応が拡大されたが,今後,他の表在型皮膚悪性腫瘍に対する効果についても症例の蓄積が期待される.副反応が比較的軽度であり,手術困難な症例に対しての選択肢になりうる治療法と考えた.
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