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症例報告
5%イミキモドクリーム外用が奏効した乳房外Paget病の1例
A case of extramammary Paget's disease successfully treated with 5% imiquimod cream
角田 加奈子
1
,
馬場 由香
1
,
赤坂 俊英
2
Kanako TSUNODA
1
,
Yuka BABA
1
,
Toshihide AKASAKA
2
1盛岡赤十字病院皮膚科
2岩手医科大学皮膚科学講座
1Division of Dermatology, Morioka Japanese Red Cross Hospital, Morioka, Japan
2Department of Dermatology, Iwate Medical University, Morioka, Japan
キーワード:
乳房外Paget病
,
5%イミキモドクリーム
Keyword:
乳房外Paget病
,
5%イミキモドクリーム
pp.939-943
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204594
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要約 87歳,女性.3年前から外陰部に無症状の紅斑が出現して徐々に拡大し,受診した.紅斑部の生検では,表皮内に淡い胞体を持つ異型細胞が増殖し,これらはCEA,CK7陽性で,乳房外Paget病と診断した.高齢で全身状態が不良のため,手術や放射線療法は施行せず,5%イミキモドクリームの外用を週3回行った.治療中の病巣では,granzyme B,CD8陽性リンパ球が真皮内に多数浸潤し,表皮向性もみられた.外用開始から12週間後,紅斑,びらんは消退,病理組織学的にも腫瘍細胞の消失を確認した.また,granzyme B,CD8陽性リンパ球は治療中と比し,治療終了時には明らかに減少していた.リンパ球を介し抗腫瘍効果を示す5%イミキモドクリーム外用療法は,簡便で低侵襲な治療方法であり,高齢で手術困難な症例に対する選択肢となると考える.
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