Japanese
English
症例報告
熱傷瘢痕部に生じた悪性線維性組織球腫の1例ならびに文献的考察
A Case of Malignant Fibrous Histiocytoma on Burn Scar, and Review of Literature
佐藤 典子
1
,
高橋 伸也
1
,
斎藤 謙
2
,
李 力行
3
Noriko SATO
1
,
Shin-ya TAKAHASHI
1
,
Ken SAITO
2
,
Rikikou RI
3
1秋田大学医学部皮膚科学教室
2秋田大学医学部第一病理学教室
3田沢湖町立病院外科
1Department of Dermatology, Akita University School of Medicine
2First Department of Pathology, Akita University School of Medicine
3Department of Surgery, Tazawako Choritsu Hospital
キーワード:
悪性線維性組織球腫
,
熱傷瘢痕
,
異型線維黄色腫
Keyword:
悪性線維性組織球腫
,
熱傷瘢痕
,
異型線維黄色腫
pp.851-855
発行日 1989年7月1日
Published Date 1989/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204176
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62歳,男性の右耳前部熱傷瘢痕部に発症した悪性線維性組織球腫の1例を報告した.腫瘤の初発から受診までの期間は半月と短く,大きさは18×23×8mm,真皮内限局を示した.光顕像では,storiform patternをとる線維芽細胞様細胞とシート状に増殖する組織球様細胞が主体をなし,ともに異型性が強く核分裂像を多数認めた.Bizarreな核を有する巨細胞,多核細胞も多数混じていた.電顕像ではいろいろな程度に線維芽細胞と組織球の性格を持ち,fibrohistiocyteと呼ばれる腫瘍細胞形態をとっていた.さらに,自験例を含め6例の熱傷瘢痕部上に生じた本症の特徴につき考察した.
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