Japanese
English
症例報告
異型線維黄色腫の1例
A case of atypical fibroxanthoma
横山 希
1
,
星野 慶
1
Nozomi YOKOYAMA
1
,
Kei HOSHINO
1
1名古屋掖済会病院皮膚科
1Division of Dermatology, Nagoya Ekisaikai Hospital, Nagoya, Japan
キーワード:
異型線維黄色腫
,
悪性線維性組織球腫
,
扁平上皮癌
,
CD10
,
CD99
Keyword:
異型線維黄色腫
,
悪性線維性組織球腫
,
扁平上皮癌
,
CD10
,
CD99
pp.150-154
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103893
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要約 93歳,女性.1年前より左頰部に結節を自覚し2か月前から急速に増大し,出血を繰り返すようになったため当科を受診した.初診時,径12×17mm大の広基性紅色結節を認めた.表面はびらんを呈し,出血していた.生検標本病理組織像にて悪性腫瘍が疑われ,全摘術を施行した.全摘標本では,表皮直下から真皮にかけて比較的境界明瞭な腫瘍細胞を認めた.腫瘍細胞は異型性に富む類円形の核を持つ組織球様細胞が主体で,異常核分裂像や多核巨細胞を認めた.免疫組織染色では,ビメンチン,CD68およびCD10は陽性,サイトケラチンおよびCD99は陰性であった.腫瘍の大きさや深さ,更に免疫組織染色を参考とし,異型線維黄色腫(atypical fibroxanthoma:AFX)と診断した.AFXはしばしば組織学的に他の悪性腫瘍との鑑別が困難であるが,自験例では免疫組織染色が鑑別に有用であった.
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