Japanese
English
原著
皮膚症状により発症したB細胞性リンパ腫
A Case of B Cell Lymphoma Preceded by Cutaneous Manifestations
亀山 孝一郎
1
,
堀内 保宏
1
,
竹崎 伸一郎
1
Koichiro KAMEYAMA
1
,
Yasuhiro HORIUCHI
1
,
Shin-ichiro TAKEZAKI
1
1北里大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Kitasato University School of Medicine
pp.779-784
発行日 1985年9月1日
Published Date 1985/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203316
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皮膚症状にて発症し表皮角化細胞がHLA-DR抗原陽性を呈したB細胞性リンパ腫の1例について報告する.症例は82歳男子で昭和58年2月より右頬部に淡紅色の結節が出現した.腫瘤組織像にて腫瘍細胞は比較的大型のnon-cleaved cellで酵素抗体間接法ではB1陽性,S-IgM (λtype)陽性,HLA-DR抗原陽性を呈しB細胞性リンパ腫(lym—phoblastic type)と診断した.当初,表皮角化細胞はHLA-DR抗原陰性であったが,後に右額より採取した組織では陽性を呈した.放射線療法および化学療法施行し,一過性に皮疹消褪するも速やかに再発し,発症後約1年で肺炎にて死亡した.剖検所見上,舌,右唾液腺,胃,空腸,結腸,脾門部への臓器浸潤と右頸部および両側鎖骨窩リンパ節での腫瘍細胞の増殖を認めた.
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