Japanese
English
原著
臍部に見られた転移性腺癌の経表皮性排除
Transepidermal Elimination of Metastatic Adenocarcinoma of the Navel
山田 瑞穂
1
Mizuho YAMADA
1
1浜松医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine
pp.421-428
発行日 1984年5月1日
Published Date 1984/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203038
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
患者は69歳の男で,19年前に胃切除を受け,数年前からこの手術瘢痕の臍の部と,その少し上に小結節を生じ,徐々に増大した.組織学的には,真皮に管腔を形成する腫瘍病巣が多数認められ,管腔構造のまま表皮に取り込まれ,角層に排除されている像も見られた.電顕的には,表皮内に取り込まれた腫瘍細胞に変性を示しているものがあり,また,腫瘍細胞と周囲のケラチノサイトとの間にデスモゾームが認められた.胃癌の再発,転移が疑われたが,X線検査で残存胃に異常なく,原発臓器は不明である.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.