Japanese
English
原著
膵癌の臍転移の1例—経上皮性排除現象のみられた症例
Umbilical Metastasis from Carcinoma of the Pancreas
野々垣 涼子
1,2
,
立花 隆夫
1
,
堀口 裕治
1
,
今村 貞夫
1
Ryoko NONOGAKI
1,2
,
Takao TACHIBANA
1
,
Yuji HORIGUCHI
1
,
Sadao IMAMURA
1
1京都大学医学部皮膚科教室
2福井赤十字病院皮膚科
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Kyoto University
pp.901-905
発行日 1987年10月1日
Published Date 1987/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203771
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
70歳,男性.徐々に増大する臍の腫瘤を主訴として来院した.生検時の組織学的検査では高分化型の腺癌であり,腫瘍抗原の検索により膵癌の転移が疑われた.術前には原発巣の存在を示す所見を得られなかったが,腫瘤を全摘した際,膵体尾部に瀰漫性の硬結を確認し,膵体尾部癌の臍転移と診断した.摘出した臍腫瘤の組織像には,真皮上層の腫瘍細胞が管腔構造を保ったまま表皮に取り込まれ,外界に排除される所見が認められた.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.