Japanese
English
症例報告
十二指腸球部癌臍転移の1例—経上皮性排除現象のみられた症例
Umbilical Metastasis Derived from Duodenal Carcinoma
大草 隆代
1
,
甲原 資秀
1
,
長島 正治
1
Takayo OOKUSA
1
,
Motohide KINEHARA
1
,
Masaji NAGASHIMA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
転移性皮膚腫瘍
,
臍転移
,
経上皮性排除現象
,
十二指腸癌
Keyword:
転移性皮膚腫瘍
,
臍転移
,
経上皮性排除現象
,
十二指腸癌
pp.381-384
発行日 1989年4月1日
Published Date 1989/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204086
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65歳,男性の十二指腸球部癌臍転移の1例を報告した.内科にて転移性肝癌と診断され,原発巣の検索中,2カ月前より臍部に腫瘤が出現し当科を受診した.臍部腫瘤は組織学的に腺癌の臍転移であり,経上皮性排除現象を伴っていた,臍腫瘤出現約5カ月後,肝性脳症また腎障害にて死亡した.剖検の結果,生前発見された前立腺癌の他に十二指腸球部癌が発見された.原発巣決定のため前立腺特異抗原を用い免疫組織学的に検討した結果,臍転移巣は陰性を示し十二指腸球部癌が原発巣と考えられた.十二指腸球部癌の臍転移の報告は内外とも認められず,極めて稀な症例と考えられたので文献的考察を加えて報告した.
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