Japanese
English
原著
強皮症および類縁疾患におけるIn-vivo bound immunoglobulinsと抗核抗体
In-vivo Bound Immunoglobulins and Anti-nuclear Antibodies in Systemic Sclerosis and Allied Disorders
西川 武二
1
,
多島 新吾
1
,
栗原 誠一
1
,
籏野 倫
1
Takeji NISHIKAWA
1
,
Shingo TAJIMA
1
,
Seiichi KURIHARA
1
,
Hitoshi Hatano
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.973-977
発行日 1978年11月1日
Published Date 1978/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201983
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強皮症(汎発性ならびに限局性強皮症)と確診された症例と,強皮症の変化を主徴とし他の結合織疾患を合併するMesenchymal Scleroderma (MS, Winkelmann)の症例,計16例について螢光抗体直接法により病変皮膚の免疫グロブリン沈着の有無と血中のRibo—nucleoprotein (RNP)抗体を中心とする抗核抗体(ANA)の関連について検討した.その結果,2/7例の汎発性強皮症の皮疹部にIgM沈着,5例のMSの全例に表皮細胞核または基底膜にIgG沈着を認めたが,限局性強皮症では4例全例に皮疹部に免疫グロブリンは認められなかった.ANAは12/15例に陽性でそのパターンはspeckledまたはhomogenousであった.抗RNP抗体はMSの全例に陽性であった.以上より,皮疹部におけるIgG沈着は汎発性強皮症とMSを鑑別する所見であることが確認され,また表皮細胞核のIgG沈着は血中抗RNP抗体とも密接に関連することが示された.若干の汎発性強皮症のANAはCF-ANAが明瞭にしかもANAに比し高値を示すことが明らかにされた.
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