原著
Mesenchymal scleroderma
栗原 誠一
1
,
多島 新吾
1
,
西川 武二
1
,
籏野 倫
1
Seiichi KURIHARA
1
,
Shingo TAJIMA
1
,
Takeji NISHIKAWA
1
,
Hitoshi HATANO
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.475-479
発行日 1980年6月1日
Published Date 1980/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202236
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強皮症のうちに,浮腫性の硬化を主徴として,いわゆるacrosclerosisの像を呈さず,加えて免疫異常を強く示す1群のあることはWinkelmannにより示され,Mesenchy—mal sclerodermaなる疾患名で報告されている.今回我々は,sausagc-like fingerと呼ばれる手指の浮腫性硬化を主徴として,Sjogren's syndrome,橋本病あるいは皮膚筋炎を合例した8例のMesenchymal sclerodermaと考えられる強皮症を経験したので,その臨床的所見および検査所見を詳述した.さらに,Mixed connective tissue disease (Sharpら,1971年)は本症と極めて類似した疾病像を示すことが知られているが,これらを含めた強皮症において,自験例の位置づけを考察した.
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