増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
免疫学的検査
自己免疫関連検査
抗核抗体
東條 毅
1
1国立東京第二病院臨床研究部内科
pp.596-598
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909954
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検査の目的・意義
抗核抗体はAntinuclear Antibodiesの頭文字をとって,ANAと略される.これは細胞核内の抗原物質群に対する多種類の抗体群の総称である.膠原病患者の血清中には,細胞核や細胞質内の抗原性物質に対する自己抗体が高率に検出される.その中心となるのがANAである.
ANAはLE細胞現象に必要な血清中の因子として発見された.このため長く全身性エリテマトーデス(SLE)に特有な抗体と思われていた.しかし,これは誤りで,ANAは膠原病各疾患に広く分布している.LE細胞因子は多数のANAの一つにすぎない.
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