海外見聞記
ラテンアメリカ便り(3)—ボリビア
大城戸 宗男
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科
pp.748-749
発行日 1969年7月1日
Published Date 1969/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200532
- 有料閲覧
- 文献概要
ボリビアには1832年創立のサンアンドレSan Andrés大学(La Patz)とSucre及びCochabambaに併せて3つの大学があり,毎年合計100名位の医師がでている。高校迄12年の教育を経てから入る医学部は7年制で卒後国家試験がある。次いで1年間の実地修練後開業するが,多くは欧米の如く地区病院とaffil-ateしている。専門医は5年間指定病院でのtrainingを行うと医師会より免状がでるが,南米一般の皮膚科教育等については回を改めて詳述する。
医療保険としては給料の7.5%を本人が,30%が雇用主が払い込む制度があるが,実際の加入者は総人口の20%に満たない状況である。医師は1日1時間,週に6時間働いて約300ドルの収入を得るから,この制度に賛成する者も多くなつてきている。ここでも薬価が高いが,これは国内に製薬会社が1つしかなく,欧米の会社よりの輸入に頼り過ぎている為とも云われる(Santa Cruz医師会長,Dr.Kuramoto談)。
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.