Japanese
English
検査法
梅毒スピロヘーターの検査法
DIAGNOSTIC METHODS FOR TREPONEMA PALLIDUM
池田 忠世
1
,
野村 宏
1
,
山田 瑞穂
1
,
松尾 隆男
1
,
渡辺 進
1
Tadayo IKEDA
1
,
Hiroshi NOMURA
1
,
Mizuho YAMADA
1
,
Takao MATSUO
1
,
Susumu WATANABE
1
1京都大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyoto University School of Medicine
pp.901-907
発行日 1967年8月1日
Published Date 1967/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200201
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梅毒の診断法としては臨床像,組織像,免疫学的診断法,Diagnose ex juvantibus及び梅毒スピロヘーターの検出がある。梅毒スピロヘーターの検出は原則として患者が顕症である場合のみ用いられる。そして1期2期梅毒にのみ有意義である。3期梅毒や4期梅毒では梅毒スピロヘーターの検出は不能に近いので実地診療上には用いられない。1期2期の顕症梅毒では梅毒スピロヘーターの検出は最も確実な診断法として価値がある。
梅毒の細菌学的,免疫学的診断法としてスピロヘーターの検出に次いで価値のあるものとしてはTPIテストがある。またTPIテストに次いで優秀なFTAがある。FTAはTPIテストより確実性に乏しいといわれる。これはFTAではReiter treponemaに対する抗体と梅毒スピロヘーターに対する抗体両者が同様に螢光染色されるのでFTAの検査では先づReiter proteinで血清を吸収する必要があること(Knoxら1),1963),更にFTAではDysproteinemia殊にRAT陽性などの場合にfalse"positive"のデーターを示す可能性があるからである(Knoxら1)およびWilkinsonら2),1966)。
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