技術講座 微生物
—step up編—腸管スピロヘータ症の検査
田中 洋輔
1
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院臨床検査部
pp.466-470
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206453
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Point
●腸管スピロヘータ症は,腸管洗浄液や糞便の塗抹検査で,多数のグラム(Gram)陰性らせん菌(スピロヘータ)が観察される.
●塗抹検査は採取直後の新鮮な材料であることが重要で,時間の経過とともに検出困難となり,鏡検でも判定できなくなる.
●グラム染色の後染色はパイフェル(Pfeiffer)液が推奨される.後染色の染色時間も,数分〜5分ほど長めに染色することで観察しやすくなる.
●腸管スピロヘータ症で強い炎症や消化器症状がある場合には,併存疾患,特にアメーバ性大腸炎などを考慮して,再評価する必要がある.
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