檢査室
簡易實用的な梅毒スピロヘータの新染色法
安武 豊志男
1
,
小宮 秀男
1
,
中田 弘彦
1
1慶應義塾大學醫學部産婦人科教室
pp.244
発行日 1953年4月10日
Published Date 1953/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200823
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Treponema pallidumの染色法が淋菌に對するLöffler氏メチレン青單染色の如く一般臨床家が日常外來診療で用うる域に達すれば極めて便利である。元來T.pは色素に染りにくいためいろいろの工夫が案出されてきた。新しい染色法が發表される毎にその方法が在來の方法に比較して操作が容易であると強調されている割合に,何處でも入手できそうにもない特殊な色素や,高價な色素を用いたり,之の試藥に多數の材料を必要としたり特殊な装置を用いなければならないため實際には殆ど普及していないものが多いという實状にある
T.pの水銀親和性という點から最近小野田(洋一)氏によつてマーキロクロームの單染色による方法も發表されたが,餘りに單純に過ぎて遺憾ながら被検體の検出に急なる餘り明瞭に認めることができない。著者の一人小宮は先に米國文献(1950)からDe Lamaterの染色法を試みて,之を發表しているが,私共は更に佛國文献(1951)からVágó—Jouy氏法を得て,之に多少の經驗的知見を加え極めて滿足すべき成績を得ており,かかる検出法を必要とする實地醫家の日常臨床上に本法は期待できると信ずるものである。
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