思いつくまま
思いつくまま
佐藤 良夫
pp.198
発行日 1967年2月1日
Published Date 1967/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200103
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過去10年許りの間に,新潟市には大火,豪雪,地震などの災害が相ついで起つた。また秋から冬,そして春にかけては快晴にめぐまれることが少なく,吹雪に明けくれたり陰鬱な天候の続く新潟地方は,住みにくいだろうとよく人はいう。しかし新潟県の片田舎で生まれ,新潟高校(旧制)入学以来20余年間,新潟市と離れられない関係にある私には,住めば都とか,それが尋常のことだと感じられる一方,愚鈍な越後人の痩我慢かもしれないが,深い愛着がひしひしと湧いてくる。
新潟大学医学部は,官立新潟医学専門学校(明治43年設立),官立新潟医科大学(大正11年より)を経て現在へと発展してきた。そして昭和35年に医学専門学校設立50周年を祝賀した私達は,こんどは昭和44年に医学部発祥100年記念を迎えようとしている。医学専門学校の前身をたどると,明治2年に新潟施蘭薬院が創設されている。それが新潟における医学教育の濫觴ともいうべきものだからである。
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