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思いつくまま
大堀 勉
1
Tsutomu OHORI
1
1岩手医科大学泌尿器科学
pp.95
発行日 1967年1月20日
Published Date 1967/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200093
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本学創立以来,約37年間にわたつて続いた皮膚泌尿器科は41年4月1日をもつて分離,それぞれ独立した。とはいつても分離独立したのはおそきに失したくらいで,今更とりたてていう程のことではない。が,とにかく,まだ分離しないのかといわれるたびに肩身のせまい思いをしていたが,一応形だけでも人並みになつたということは喜びにたえない。
ふりかえつてみると,昭和36年本学に着任してから本年3月まで皮膚科と泌尿器科が同居していたので,皮膚科を知らない私にとつて,いろいろ学ぶことも多かつたが,反面不便を感ずることも多かつた。ただ,少くともそれぞれの進歩発展のためにはたがいに損であることの方が多いように思われた。例えば,皮膚科では外来患者数が非常に多く入院患者数,手術患者数は非常に少ないが,泌尿器科では全くその逆であるといつた具合で,何か教室の行事にしてもたがいに時間的ロスが多く,また精神的負担も加わつて来ることになるのである。いずれにしても分離独立したことはそれぞれの発展のための当然のなりゆきであると思う。
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