Japanese
English
症例報告
フキノトウによるアナフィラキシーショックの1例
A case of anaphylactic shock to the flower stalk of butterbur
菊池 里奈子
1
,
花田 美穂
2
,
赤坂 俊英
2
Rinako KIKUCHI
1
,
Miho HANADA
2
,
Toshihide AKASAKA
2
1盛岡赤十字病院皮膚科
2岩手医科大学皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Morioka Red Cross Hospital, Morioka, Japan
2Department of Dermatology, Iwate Medical University, Morioka, Japan
キーワード:
フキノトウ
,
アナフィラキシー
,
キク科
,
花粉症
,
口腔アレルギー症候群
Keyword:
フキノトウ
,
アナフィラキシー
,
キク科
,
花粉症
,
口腔アレルギー症候群
pp.395-397
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104017
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要約 27歳,女性.2012年4月にフキノトウ,アボカド,キャベツ,チーズの入ったパスタを摂取後,口唇の腫脹,嘔気,動悸,全身に膨疹が出現し,2時間後に意識消失した.特異的IgE抗体(class)ではヨモギ4,オオブタクサ4,フランスギク4,タンポポ4,アボカド2であった.プリックテストでは,フキノトウ雄花(加熱,非加熱とも)2+,アボカド2+,キャベツ2+,ヨモギ2+であった.口含み試験ではフキノトウのみ陽性であり,フキノトウによる口腔アレルギー症候群から進展したアナフィラキーショックと診断した.フキノトウのアレルゲンは熱に対し安定であることが示された.また全身性の強い症状が出現したことより,クラス1食物アレルギーと考えた.即時型アレルギーは生死に関わる場合があるため原因の検索は重要である.再投与試験は重篤な症状を誘発する可能性があるが,慎重に可能な限り対応する必要があると考える.
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