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フキノトウアレルギー 11例の検討
矢口 順子
1
,
角田 孝彦
,
森山 達哉
,
鈴木 民夫
1山形大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
IgE
,
蕁麻疹
,
皮膚テスト
,
ウエスタンブロッティング
,
蛍光酵素免疫測定
,
口腔アレルギー症候群
,
フキノトウ
Keyword:
Immunoglobulin E
,
Skin Tests
,
Urticaria
,
Blotting, Western
pp.1040-1043
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018005293
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2002年~2014年にフキノトウアレルギー患者11例を対象に、検討した。診断はフキノトウ摂取後に蕁麻疹や口腔アレルギー症候群(OAS)などの症状を呈し、フキノトウによるプリックテスト(PT)陽性の場合とした。一部の患者では雄株・雌株それぞれの茎、小花の部位で分けテストを行った。PT判定は15分後、膨疹の大きさ「(最長径+その中点に垂直な径)/2)」を測定し、陽性コントロール(10mg/mlの二塩酸ヒスタミン水溶液)の2倍以上を4、同等以上を3、1/2以上を2+、1/2より小さく陰性コントロール(生理食塩水)より大きいものを1+、陰性コントロールと同等を-とし、3mm以上の膨疹で、2+以上を陽性とした。健常者2名で同様にPTを行い陰性を確認した。患者年齢は21~58歳、平均39歳、男女比は男性3名、女性8名、全例で蕁麻疹を認め、OASが次いで多く、5例でアナフィラキシー症状を認めた。検討した11例において、臨床症状、花粉待機的IgE抗体、ウエスタンブロットで検出されたIgEバンドの分子量に関連性は見いだせなかった。
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