Japanese
English
症例報告
フキノトウアレルギーの4例
Four cases of allergy to the flower stalk of butterbur
田中 飛鳥
1
,
宮嵜 敦
1
,
面高 信平
2
,
高田 実
3
Asuka TANAKA
1
,
Atsushi MIYAZAKI
1
,
Shinpei OMODAKA
2
,
Minoru TAKATA
3
1諏訪赤十字病院皮膚科
2おもだか皮膚科医院
3信州大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Suwa Red Cross Hospital,Suwa,Japan
2Omodaka Dermatology Clinic,Chino,Japan
3Department of Dermatology,Shinshu University School of Medicine,Matsumoto,Japan
キーワード:
フキノトウ
,
食物アレルギー
,
花粉
,
キク科
Keyword:
フキノトウ
,
食物アレルギー
,
花粉
,
キク科
pp.743-746
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102703
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要約 フキノトウ摂食後に生じた即時型アレルギーの4例を報告した.症例1:35歳,男性.フキノトウ摂食4時間後に顔の腫脹が出現した.症例2:75歳,女性.フキノトウ摂食10分後に眼周囲のそう痒と咽頭の違和感を自覚した.症例3:71歳,女性.フキノトウ摂食3時間後に全身のそう痒性皮疹を自覚した.症例4:66歳,女性.フキノトウ摂食数分後に嘔気と手のそう痒感を自覚した.摂食から症状出現までの時間は直後から数時間と幅広く,症状も口腔内アレルギー様症状から全身症状まで多岐にわたった.フキノトウのプリック・プリックテストでは全例において雄花のみが陽性であった.また,4例中3例でほかのキク科植物の花粉の特異的IgE抗体(CAP-RAST)が陽性を示した.フキノトウは花粉を摂食する珍しい食物であり,抗原は熱や消化酵素に耐性であることから,花粉による完全食物アレルゲンと考えられる.
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