Japanese
English
症例報告
開封後のお好み焼き粉に繁殖したダニの経口摂取によるアナフィラキシーの1例
A case of anaphylaxis caused by ingestion of mite in Okonomiyaki mixed powder
古屋 亜衣子
1,2
,
福山 國太郎
1
,
高山 かおる
1
,
佐藤 貴浩
2
,
横関 博雄
1
Aiko FURUYA
1,2
,
Kunitaro FUKUYAMA
1
,
Kaoru TAKAYAMA
1
,
Takahiro SATOH
2
,
Hiroo YOKOZEKI
1
1東京医科歯科大学皮膚科学分野
2防衛医科大学校皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Medical and Dental University, Tokyo, Japan
2Department of Dermatology, National Defense Medical College, Tokorozawa, Japan
キーワード:
ダニ
,
アナフィラキシー
,
お好み焼き粉
Keyword:
ダニ
,
アナフィラキシー
,
お好み焼き粉
pp.113-117
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103885
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要約 41歳,男性.喘息とアレルギー性鼻炎の既往がある.開封後,数年間常温で保存した粉を使用したお好み焼きを摂取した後,呼吸苦,顔面浮腫,四肢・体幹の膨疹が出現し救急搬送された.小麦または粉中に繁殖したダニによる即時型アレルギーが疑われた.血液検査ではコナヒョウヒダニの特異的IgE抗体価が37.6UA/ml.プリックテストでは,摂取したお好み焼き粉とダニアレルゲンで陽性,未開封のお好み焼き粉では陰性であった.好塩基球活性化試験でも同様の結果が得られた.小麦に関する特異的IgEやプリックテスト,経口負荷試験はいずれも陰性であった.摂取したお好み焼き粉を鏡検したところ,0.1g中に2,211匹のコナヒョウヒダニを確認し,ダニ摂取によるアナフィラキシーと診断した.本疾患では,詳細な問診や皮膚テストなどにより原因抗原を特定した上で,再発を予防するための患者への徹底した指導が重要である.
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