Japanese
English
原著
蕁麻疹およびその類症の診断におけるアプローチ法
An approach on the diagnoses for the patients with urticaria and associated diseases
石黒 直子
1
,
山名 やよい
1
,
秋津 美帆
1
,
川島 眞
1
Naoko ISHIGURO
1
,
Yayoi YAMANA
1
,
Miho AKITSU
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
蕁麻疹
,
医療面接
,
IgE
,
皮膚テスト
,
除去・負荷試験
Keyword:
蕁麻疹
,
医療面接
,
IgE
,
皮膚テスト
,
除去・負荷試験
pp.106-112
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103884
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要約 2009~2011年に当科蕁麻疹外来に登録された92例の蕁麻疹およびその類症患者で,実際にどのように診断を行ったかについてretrospectiveに検討し,診断におけるアプローチ法の検証を試みた.アプローチ法としては,まずは数回の診察を通して調査票への記載を詳細に行わせ,原因を絞り込み,蕁麻疹の原因別の大体の分類を行った.その上で,食物依存性運動誘発性アナフィラキシー(food-dependent exercise-induced anaphylaxis:FDEIA),口腔アレルギー症候群,食物による通常の蕁麻疹・血管浮腫では,疑われる原因食物についての血清特異的IgE値の測定,皮膚テストを施行し,コリン性蕁麻疹ではアセチルコリン皮内テストを施行することで,確認を行った.また,全症例で除去試験での症状の軽快を確認し,寒冷・日光蕁麻疹や可能であればFDEIAでも負荷試験での誘発を行った.以上の結果を加味して,最終的な診断を行った.診断にあたっては,数回の医療面接での原因の絞り込みが最も有用と考えた.
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