Japanese
English
症例報告
開口部形質細胞症との合併が疑われた下口唇扁平上皮癌の1例
A case of lower lip squamous cell carcinoma possibly complicated with plasmocytosis circumorificialis
仙名 あかね
1
,
神部 芳則
1
,
佐瀬 美和子
1
,
松本 直行
2
,
小宮山 一雄
2
,
出光 俊郎
3
,
草間 幹夫
1
Akane SENNA
1
,
Yoshinori JINBU
1
,
Miwako SASE
1
,
Naoyuki MATSUMOTO
2
,
Kazuo KOMIYAMA
2
,
Toshio DEMITSU
3
,
Mikio KUSAMA
1
1自治医科大学歯科口腔外科学講座
2日本大学歯学部病理学講座
3自治医科大学附属さいたま医療センター皮膚科
1Department of Oral and Maxillofacial Surgery, Jichi Medical University, Shimotsuke, Japan
2Department of Pathology, Nihon University School of Dentistry, Tokyo, Japan
3Department of Dermatology, Jichi Medical University Saitama Medical Center, Saitama, Japan
キーワード:
開口部形質細胞症
,
扁平上皮癌
,
口唇
Keyword:
開口部形質細胞症
,
扁平上皮癌
,
口唇
pp.47-50
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103865
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要約 67歳,男性.下口唇のしこりを主訴に来院した.既往歴は糖尿病,高血圧,高脂血症であった.約8か月前から左側下口唇に潰瘍を生じ,他院で治療を受けたが症状が改善しないために当科を紹介され受診した.左側下口唇に境界不明瞭なびらんと,一部表層の痂皮を認め,易出血性であった.硬結は触知しなかった.開口部形質細胞症を疑い,生検を施行したが,病理組織診断は扁平上皮癌であった.放射線外照射を施行し,腫瘍は消失し現在経過良好である.病理組織学的に形質細胞の著明な浸潤が認められたこと,潰瘍出現から経時的な変化が緩慢であることから開口部形質細胞症と扁平上皮癌との併存,もしくは周囲の扁平上皮細胞が慢性炎症を伴い癌化した可能性が示唆された.
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