Japanese
English
症例報告
外陰部侵襲性血管粘液腫(aggressive angiomyxoma)の1例
A case of aggressive angiomyxoma of the vulva
奥平 尚子
1
,
中村 靖司
2
,
古川 福実
1
,
山本 有紀
1,3
Hisako OKUHIRA
1
,
Seiji NAKAMURA
2
,
Fukumi FURUKAWA
1
,
Yuki YAMAMOTO
1,3
1和歌山県立医科大学皮膚科学講座
2和歌山県立医科大学附属病院中央検査部病理
3和歌山県立医科大学光学的美容皮膚科講座
1Department of Dermatology, Wakayama Medical University, Wakayama, Japan
2Pathology Division of Clinical Laboratory, Wakayama Medical University, Wakayama, Japan
3Department of Cosmetic Dermatology and Photomedicine, Wakayama Medical University, Wakayama, Japan
キーワード:
aggressive angiomyxoma
,
侵襲性血管粘液腫
,
外陰部
Keyword:
aggressive angiomyxoma
,
侵襲性血管粘液腫
,
外陰部
pp.43-46
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103864
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 46歳,女性.2011年10月頃から左外陰部に腫瘤を自覚した.増大傾向のため,近医産婦人科受診したが,針生検で良性との診断で放置していた.2012年4月,他医産婦人科受診し,切除目的に当院産婦人科を受診し,皮膚科に紹介された.初診時,大陰唇に25×20mm大の有茎性で,弾性軟の腫瘤を認めた.臨床的に,軟性線維腫を疑い切除した.病理組織学的に,真皮に膠原線維増生を伴う線維芽細胞様細胞の増生や,拡張した脈管の増生を認めた.免疫組織学的に,増生している細胞は,ビメンチン陽性,デスミン陽性,エストロゲンレセプター陽性,プロゲステロンレセプター陽性であり,侵襲性血管粘液腫と診断した.侵襲性血管粘液腫は産婦人科からの報告が半分以上を占め,皮膚科からの報告は稀である.しかし,皮膚科を受診することもあり,注意を要する.また,再発率が高い腫瘍であり,十分な切除と慎重な経過観察が必要と考える.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.