Japanese
English
症例報告
開口部形質細胞症の1例
A case of plasmocytosis circumorificialis
中東 祐子
1
,
黒川 一郎
1
,
楠本 健司
2
,
岡村 明治
3
Yuko NAKAHIGASHI
1
,
Ichiro KUROKAWA
1
,
Kenji KUSUMOTO
2
,
Akiharu OKAMURA
3
1兵庫県立塚口病院皮膚科
2関西医科大学形成外科学教室
3関西医科大学中検病理
1Department of Dermatology, Hyogo Prefectural Tsukaguchi Hospital
2Department of Plastic and Reconstructive Surgery, Kansai Medical University
3Department of Surgical Pathology, Kansai Medical University
キーワード:
開口部形質細胞症
,
肝機能障害
,
喫煙
,
抗生剤含有ステロイド軟膏
Keyword:
開口部形質細胞症
,
肝機能障害
,
喫煙
,
抗生剤含有ステロイド軟膏
pp.324-326
発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903519
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43歳,男性の下口唇にみられた開口部形質細胞症を報告した.初診の1か月半前より下口唇左側にびらんが出現し,同部に発赤,腫脹,痂皮,出血を認め,左顎下リンパ節腫脹を伴い受診した.病理組織像では表皮,真皮,筋層内に稠密な形質細胞を主体とする細胞浸潤と,赤ML球の血管外漏出がみられた.また,一部にリンパ濾胞様構造が存在した.1日当たり20本の喫煙歴があり,タバコによる慢性の刺激が発症誘因と推定された.生検後,抗生剤内服,抗生剤含有ステロイド軟膏の外用により,びらんは1か月半後には速やかに上皮化した.血中免疫グロブリンは正常範囲内であった.
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