Japanese
English
症例報告
初診時に悪性リンパ腫が疑われた下口唇硬性下疳の1例
A case of ulcus durum on the lower lip initially suspected of malignant lymphoma
田村 舞
1
,
山上 淳
1
,
小菅 治彦
1
,
田中 勝
2
Mai TAMURA
1
,
Jun YAMAGAMI
1
,
Haruhiko KOSUGE
1
,
Masaru TANAKA
2
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
2東京女子医科大学東医療センター皮膚科
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
2Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University Medical Center East, Tokyo, Japan
キーワード:
梅毒
,
口唇
,
陰部外硬性下疳
,
悪性リンパ腫
Keyword:
梅毒
,
口唇
,
陰部外硬性下疳
,
悪性リンパ腫
pp.1054-1056
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101829
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要約 35歳,男性.2か月前より生じた下口唇の結節と左頸部の腫瘤を主訴に来院した.下口唇の結節は径9mmで,中央部にびらんを伴っていた.左頸部には腫大したリンパ節を触れたが圧痛がなかったため,初診時に悪性リンパ腫を疑い,リンパ節生検を検討した.しかし,術前検査で梅毒血清反応が陽性を示し,病理組織学的に粘膜固有層全層に形質細胞を主体とした稠密な細胞浸潤を認めたため,陰部外下疳と診断した.アモキシシリン投与にて皮疹,リンパ節腫脹とも略治した.無痛性の頸部リンパ節腫脹を伴う口唇部の結節では,梅毒も念頭に置く必要性を再認識した.
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