Japanese
English
症例報告
皮膚浸潤にて再発を繰り返した鼻腔原発NK/T細胞リンパ腫の1例
A case of nasal NK/ T cell lymphoma with frequent recurrence of skin involvement
高坂 美帆
1
,
伊東 慶悟
1
,
川瀬 正昭
1
,
石地 尚興
1
,
中川 秀己
1
,
小笠原 洋治
2
Miho TAKASAKA
1
,
Keigo ITO
1
,
Masaaki KAWASE
1
,
Takaoki ISHIJI
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
,
Youji OGASAWARA
2
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
2東京慈恵会医科大学腫瘍・血液内科学教室
1Department of Dermatology,The Jikei University School of Medicine,Tokyo,Japan
2Department of Oncology and Hematology,The Jikei University School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
NK/T細胞リンパ腫
,
Epstein-Barrウイルス
,
グランザイムB
,
末梢血幹細胞移植
Keyword:
NK/T細胞リンパ腫
,
Epstein-Barrウイルス
,
グランザイムB
,
末梢血幹細胞移植
pp.539-543
発行日 2011年6月1日
Published Date 2011/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102980
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 49歳,男性.2008年11月鼻閉を主訴に当院耳鼻科を受診し,鼻腔の生検にてNK/T細胞リンパ腫と診断された.2009年3月から当院血液内科にて化学療法と放射線療法を施行後,再発を認めていなかった.同年5月から両下腿に浸潤性紅斑が出現し,7月より熱感を伴うようになったため近医を受診し,NK/T細胞リンパ腫の皮膚浸潤の疑いにて当科を紹介受診した.皮膚生検組織像では,真皮全層の血管および付属器周囲に結節状の細胞浸潤があり,皮下脂肪織内にも腫瘍細胞が浸潤し,小葉性脂肪織炎様組織像を呈していた.免疫組織染色では,CD56(+),グランザイムB(+),EBER(+)であったため,NK/T細胞リンパ腫の皮膚浸潤と診断した.化学療法にて寛解導入した後に,末梢血幹細胞移植を施行したが,移植後71日目に再発が確認され現在も治療中である.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.