特集 リンパ腫診療―診断の入り口から治療まで
各病理組織型のリンパ腫の治療
辺縁帯リンパ腫
辻村 秀樹
1
1千葉県がんセンター外来化学療法科
キーワード:
辺縁帯リンパ腫
,
MALTリンパ腫
Keyword:
辺縁帯リンパ腫
,
MALTリンパ腫
pp.219-222
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_219
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Summary
▪節外性,節性,脾辺縁帯リンパ腫の三つに分類され,節外性は粘膜関連リンパ組織型(MALT)リンパ腫と同義である.
▪慢性炎症,とくに感染症が成因となっていることが多く,代表的な病型である胃MALTリンパ腫の多くはHelicobacter pylori感染が基盤にある.
▪限局期の胃MALTリンパ腫に対しては,除菌療法が第一選択となる.除菌療法無効,またはH. pylori陰性の場合には,放射線療法を検討する.
▪胃以外のMALTリンパ腫の場合,限局期であれば手術や放射線療法などの局所治療を考慮する.
▪すべての病型において,進行期や再発・難治例の場合には濾胞性リンパ腫に準じた治療方針が推奨される.
© Nankodo Co., Ltd., 2021