Japanese
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症例報告
ラモトリギンとバルプロ酸ナトリウム併用療法によって生じた薬剤性過敏症症候群の1例
A case of drug-induced hypersensitivity syndrome by lamotrigine and sodium valproate
大浪 宏介
1
,
村田 壱大
1
,
島貫 美和
1
,
阿部 優子
1
,
鈴木 民夫
1
Kosuke ONAMI
1
,
Ichidai MURATA
1
,
Miwa SIMANUKI
1
,
Yuko ABE
1
,
Tamio SUZUKI
1
1山形大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Yamagata University, Yamagata, Japan
キーワード:
DIHS
,
ラモトリギン
,
バルプロ酸
Keyword:
DIHS
,
ラモトリギン
,
バルプロ酸
pp.307-312
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103938
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要約 42歳,女性.近医てんかん専門病院にてラモトリギンとバルプロ酸による治療を開始され約2か月後に全身に発熱を伴う浸潤性紅斑を生じた.血液生化学検査にて軽度肝機能障害と異型リンパ球が検出され,DLSTはラモトリギン,バルプロ酸ともに陽性であった.HHV6の再活性化が確認され,ラモトリギンとバルプロ酸の併用による薬剤性過敏症症候群(drug-induced hypersensitivity syndrome:DIHS)と診断した.ラモトリギンは2009年に認可された新規抗てんかん薬であり,本邦での薬疹報告例は比較的少数である.ラモトリギンによるDIHS本邦報告例について検討したところ,全体で13例,うち6例においてバルプロ酸が併用されていた.ラモトリギンは国際的に使用頻度の高い薬剤であり,今後同様な患者の増加が予想されることから,注意が必要と思われる.
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