Japanese
English
症例報告
ホタルイカ生食による旋尾線虫幼虫type Ⅹの皮膚幼虫移行症の1例
A case of cutaneous larva migrans caused by the spiruroid type X larva in firefly squids
一角 直行
1
,
住田 奈穂子
1
Naoyuki IKKAKU
1
,
Naoko SUMITA
1
1神戸掖済会病院皮膚科
1Division of Dermatology,Kobe Ekisaikai Hospital,Kobe,Japan
キーワード:
旋尾線虫幼虫type Ⅹ
,
皮膚幼虫移行症
,
ホタルイカ
Keyword:
旋尾線虫幼虫type Ⅹ
,
皮膚幼虫移行症
,
ホタルイカ
pp.166-170
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103178
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要約 35歳,男性.ホタルイカを生食した数日後に腹痛が出現した.生食12日後,軽度の痛みとかゆみを伴う手拳大の紅斑が左腹部に出現した.その後,線状の皮疹が出現し,次第に腹部から背部にかけて線状の爬行疹が伸長した.皮疹先端部よりの生検病理組織像で真皮浅層に虫体断面がみられ,虫体周囲,血管周囲性に好酸球を主体とする炎症細胞浸潤を認めた.虫体断面の形態学的特徴により旋尾線虫幼虫type Ⅹと同定した.旋尾線虫幼虫による皮膚幼虫移行症は1995年には発症が一時減少した.しかし最近になり,食材としてのホタルイカの流通とともに虫体の加熱・凍結処理が徹底されず,食品衛生上の問題となっている.
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