Japanese
English
症例報告
サブイレウスにて保存的加療されていた旋尾線虫による皮膚幼虫移行症の1例
A case of Spirurin larva creeping disease initially treated as subileus
水野 麻衣
1
,
清水 裕希
1
,
坂井 浩志
1
,
調 裕次
1
,
杉山 広
2
,
山崎 浩
2
Mai MIZUNO
1
,
Yuki SHIMIZU
1
,
Hiroshi SAKAI
1
,
Hirotugu SHIRABE
1
,
Hiromu SUGIYAMA
2
,
Hiroshi YAMAZAKI
2
1NTT西日本大阪病院皮膚科
2国立感染症研究所寄生動物部
1Division of Dermatology, NTT Nisinihon Osaka Hospital, Osaka, Japan
2Department of Parasitology, National Institute of Infectious Disease, Tokyo, Japan
キーワード:
旋尾線虫
,
ホタルイカ
,
皮膚幼虫移行症
,
サブイレウス
Keyword:
旋尾線虫
,
ホタルイカ
,
皮膚幼虫移行症
,
サブイレウス
pp.539-542
発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103699
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要約
59歳,男性.飲食店でホタルイカを摂取した2日後から嘔気,腹痛の症状が出現した.4日後,近医を受診しサブイレウスの診断で入院し,保存的治療で改善した.腹部症状は虫垂炎術後の癒着との関連が疑われていた.摂食後12日目,右側腹部に約10cmの移動性の帯状皮疹に気づいた.皮膚幼虫移行症を疑い一塊に切除摘出した.組織内に虫体を認め,旋尾線虫虫体切片を用いた酵素抗体法にて患者血清は陽性反応を示し,旋尾線虫幼虫移行症と診断した.自験例では症状は幸い徐々に改善したものの,一般飲食店にて凍結処理されていない生のホタルイカが提供されており,行政による指導と一般消費者への注意喚起も必要であると考えた.
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