Japanese
English
症例報告
ホタルイカ生食後の旋尾線虫による皮膚幼虫移行症の1例
A case of spirurina larva creeping disease after eating firefly squids
松井 彩乃
1
,
関根 万里
1
,
中村 ふくみ
2
,
田宮 彩
2
,
簗場 瑞貴
3
Ayano MATSUI
1
,
Mari SEKINE
1
,
Fukumi NAKAMURA
2
,
Aya TAMIYA
2
,
Mizuki YANABA
3
1東京都保健医療公社荏原病院皮膚科
2東京都保健医療公社荏原病院感染症内科
3どんぐり皮膚科
1Department of Dermatology, Ebara Hospital, Tokyo, Japan
2Department of Infectious diseases, Ebara Hospital, Tokyo, Japan
3Donguri Skin Clinic, Tokyo, Japan
キーワード:
旋尾線虫
,
Creeping disease
,
ホタルイカ
,
皮膚爬行疹
Keyword:
旋尾線虫
,
Creeping disease
,
ホタルイカ
,
皮膚爬行疹
pp.165-168
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206584
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要約 53歳,女性.初診2〜3週間前に購入した生のホタルイカを喫食した.初診3日前から右大腿内側に紅斑が出現し近医を受診.ステロイド外用が開始されるも改善せず,徐々に皮疹が移動したため近医皮膚科より紹介され受診した.初診時右大腿内側に蛇行する線状皮疹と周囲に浮腫性紅斑を認めCreeping diseaseを疑い,線状皮疹の先端を切除した.病理組織学的に表皮直下に線虫の食道筋質部を通る断面が観察され,血管周囲性に炎症細胞浸潤を伴っていた.ホタルイカの生食歴,移動する線状皮疹,生検による虫体断面からホタルイカ生食による旋尾線虫の皮膚幼虫移行症と診断した.本疾患の皮疹好発部位は体幹部であるが,自験例のように下肢に皮疹が生じることも念頭に置き,日々診察しなければならないと考えた.
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